PR

1つのSSDに複数のLinuxをインストール(マルチブート)

Linuxをつかおう!!
記事内に広告が含まれています。

1つのSSDに、複数のLinuxディストリビューションをインストールして、マルチブートできるようにします。
どのLinuxディストリビューションにするか、じっくり使って試したい時など、参考にしてください。

スポンサーリンク

使用した機器

  • PC:MeLE Quieter3C
  • SSD:M.2 2280 1TB
    今回は、Windows11をインストールしてあったSSDを、インストール作業中に消去して使用しました。
  • USBフラッシュメモリ16GB
    インストールメディアとして使用します。8GBあれば足りると思います。
    インストール前に、各Linuxディストリビューションのインストールメディア(LiveUSB)を作成しておきます。
スポンサーリンク

インストールしたLinuxディストリビューション

インストールしたLinuxディストリビューション(カッコ内は、デスクトップ環境)

インストール完了後の、SSDのパーティションは、下図のようになります。
(MX LinuxのGPartedの表示)

SSDパーティション

先頭のパーティション(nvme0n1p1)に、EFI Systemパーティション
そのあとに、順に5つのパーティションを作り、そこにそれぞれのLinuxをインストール
あまった部分を、共通のデータ保管場所にします。

Linuxの起動には、最低限、1つのEFI systemパーティション(ここにブートローダーであるGRUBを入れる)と、1つのルートパーティションが必要です。EFI Systemパーティションを各Linuxディストリビューションで共用することで、1SSDで、マルチブートを実現します。

スポンサーリンク

MX Linuxのインストール(SSD消去作業含む)

TIPS

内臓のWindowsがインストールされたeMMCを切り離しして(認識しないようにする)インストールするのが無難です。
今回は、eMMCを切り離すのを忘れており、MX Linuxのインストール後にeMMCの切り離しを実施し、Ubuntu以降のインストールをしています。

Quieter3CのeMMCの切り離しは、以下参照ください。

LiveUSBからインストーラ起動

事前に作成しておいたMX LinuxのLiveUSBから起動します。

MX Linuxインストーラ起動

起動したら、「MX Linuxへようこそ」ウィンドウ上の、「MX Linux を インストール」をクリックして、インストーラを起動します。

MX Linuxインストーラ

次の画面で、SSDの消去と、インストール先パーティションの設定を行います。

インストールのタイプを選択

ここで、「ディスクレイアウトをカスタマイズ」にチェックを入れ、「次へ」

SSDの消去

パーティションの選択

PCに接続されているメディアがリストアップされます。nvme0n1がSSDです。
GPartedを起動して、いったんSSDを消去します。

INFO

新品のSSDであったり、すでに消去済みのSSDでは、この作業は不要です。

GParted メディア選択

GPartedが起動したら、SSDを選択します。(上図で表示されている/dev/mmcblk0は、内臓のeMMCです)

SSDを選択

リストから、「/dev/nvme0n1」を選択します。

p4 delete

SSDのパーティションが表示されるので、全部「Delete」します。
リストアップされたパーティションの行上で右クリックして、表示されるリストから、「Delete」を選択します。

全部消去

これを繰り返して、SSD内のすべてのパーティションを「Delete」します。

Deleteを適用

上図のように、「unallocated」1つだけになったら、「レ」をクリックして、適用します。

確認メッセージ

確認のメッセージがでるので、「Apply」をクリックして処理を続けます。

処理中

消去処理中

消去処理完了

消去処理完了
「Close」をクリックして、ウィンドウを閉じます。

GParted終了

右上の「×」をクリックして、GPartedを終了します。

パーティションの設定

EFI Systemパーティションの設定

SSDの先頭に、EFI Systemパーティションを設定します。容量は250MBとしました。

nvme0n1

nvme0n1(SSDのディバイス名)を選択(クリック)して、
右上にある「+」をクリックします。

すると、nmme0n1p1が追加されるます。

nvme0n1p1設定

nvme0n1p1 をESPにします。上図の位置でクリックして、

ESP

リストから「ESP」を選択します。
「ラベル」欄に、自動で「EFI System」と入ります。

次に、容量を設定します。

p1容量

容量は、↑↓をクリックする方法、直接数値を入力する方法、どちらでも可能です。
今回は、250MBとしました。

ルートパーティションの設定

次に、OS自体をインストールするパーティションを作成します。

p2追加

再び「+」をクリックすると、nvme0n1p2 が追加されます。

各パラメータを設定します。

p2設定

サイズ:任意(今回は125GB)
Use For:root
フォーマット:ext4
と設定します。「次へ」をクリック。

インストールの確認

確認のメッセージが表示されるので、「はい」で継続。

インストールと必須設定項目

インストールの必須設定

インストールが開始されますが、上図のように設定します。
起動には、GRUBを使用し、先ほど設定したEFI Systemパーティションへそれをインストールします。

インストール

あとは通常のインストールと同様、ユーザー名やパスワードを設定し、作業が終わるまで待ちます。
終わったら、再起動します。

MX Linux GRUB画面

再起動すると、起動選択画面が表示されます。内臓eMMCにインストールしてあるWindowsも選択できます。
何もせずにいると5秒で、もしくは「Enter」で即起動します。

起動画面

無事起動しました。

スポンサーリンク

Ubuntuのインストール

INFO

ここからは、内臓のWindowsがインストールされたeMMCを切り離し(認識しないように)した状態でインストールしています。(途中でやっているのに意味はありません。忘れていただけです)

Quieter3CのeMMCの切り離しは、以下参照ください。

LiveUSBからインストーラ起動

事前に作成しておいたUbuntuのLiveUSBから起動します。
Ubuntuの場合は、インストーラも一緒に起動します。

Ubuntu起動直後

「Ubuntuをインストール」をクリックし、作業を進めていきます。(詳細は省略)

インストール作業

インストール先の設定

「インストールの種類」にはいったら、インストールするパーティションを設定していきます。

インストールの種類

「それ以外」を選択し、「続ける」をクリック。

ルートパーティションの設定

パーティション追加

パーティションの設定画面になるので、

  1. SSD /dev/nvme0n1 であることを確認
  2. /dev/nvme0n1p2(MX Linuxをインストールしたパーティション)の下の「空き容量」を選択(左クリック)
  3. 「+」をクリック
パーティションの作成

上図の赤枠で囲ったように設定します。
サイズは任意で設定してください。今回は128,000MBとしました。
マウントポイントの「/」は、「ルート」という意味です。
「OK」をクリックして、ウィンドウを閉じます。

ブートローダーインストール先の設定

ブートローダーインストール先の設定

新しいパーティション、「/dev/nvme0n1p3」が追加されていることを確認したら、
ブートローダーをインストールするディバイスをEFI Systemパーティションである、/dev/nvme0n1p1 へ変更します。

EFI Systemパーティションに設定

リストから /dev/nvme0n1p1 を選択します。

インストール

Ubuntuインストール

設定できたら、「インストール」をクリックします。

確認

確認のダイアログが表示されるので、「続ける」をクリック。

インストール状況

タイムゾーン設定や、ユーザー、パスワード設定と進み、インストールが始まります。
終了すると、再起動を促されるので、「今すぐ再起動する」をクリックします。

Remove USB

上図の指示通り、インストールメディア(LiveUSB)を取り外し、「ENTER」を押します。

GRUB Ubuntu

ブートローダー画面です。Ubuntuのものに置き換わっています。
先にインストールしたMX Linuxがメニューにあります。
(Windows11は、インストールしてあるeMMCを切り離ししているため、表示されません)

Ubuntuを起動します。

パスワード
Ubuntuインストール完了

無事に立ち上がりました。

スポンサーリンク

Manjaroのインストール

3つ目以降は、2つ目と基本的に一緒です。
ルートパーティションを設定し、EFI Systemパーティションを指定します。

Manjaroのインストールメディア(LiveUSB)から起動したら、

Manjaro インストーラ起動

「インストーラを起動」をクリック

Manjaro インストール

順番に設定を進めていきます。次からがポイント。

設定のポイント パーティション設定

Manjaro 手動パーティション

「ストレージディバイスを選択」が、SSD(/dev/nvme0n1)になっているのを確認し、
「手動パーティション」を選択。

Manjaro パーティション設定

選択したら、「次へ」

Manjaro 空き領域

「空き領域」を選択したあと、「作成」をクリック。

Manjaro ルート
  1. サイズを設定
  2. ファイルシステムを「ext4」に
  3. マウントポイントを「/」(ルート)に設定
  4. 「OK」をクリック
Manjaro EFI設定へ
  1. 「新しいパーティション」が追加されてことを確認
  2. EFI Systemパーティションである、/dev/nvme0n1p1 を選択して
  3. 「編集」をクリック
Manjaro EFI設定

マウントポイントを「/boot/efi」に設定して、「OK」をクリック

Manjaro EFI設定完了

設定されたのを確認したら、「次へ」

Manjaro 警告

警告がでますが、そのまま「了解」をクリックして続けます。

(以下説明省略)

Manjaro インストール1
Manjaro インストール2

完了したら、再起動します。

Manjaro GRUB

ブートマネージャーがManjaroのものに置き換わります。「Enter」で起動。

Manjaro ログイン

パスワードを入力して

Manjaro

無事、Manjaroが立ち上がりました。

スポンサーリンク

Gecko Linuxのインストール

Gecko Linuxのインストール操作は、Manjaroとほぼ一緒です。インストール作業中のポイントのみ掲載します。

パーティションの設定

Gecko パーティション設定

「ストレージディバイスを選択」が、SSD(/dev/nvme0n1)になっているのを確認し、
「手動パーティション」を選択。

Gecko 空き領域

「空き領域」を選択して、「作成」

Gecko ルートパーティション

サイズ、ファイルシステム(Gecko Linuxはbtrfsがデフォルト)、マウントポイントを「/」ルートに設定。

Gecko パーティション設定

「新しいパーティション」が追加されたことを確認し、
EFI Systemパーティション/dev/nvme0n1p1 を「編集」して、マウントポイントを「/boot/efi」に設定。

あとは、インストール作業を継続し、完了後、再起動。

Gecko Linux GRUB

ブートマネージャーがGecko Linuxのものに置き換わります。「Enter」で起動。

Gecko Linux ログイン

パスワードを入力して

Gecko Linux

Gecko Linuxが立ち上がりました。

スポンサーリンク

Linux Mint のインストール

Linux Mintは、Ubuntuと同じです。(ベースがUbuntuだからというのもあって)
インストール作業中のポイントのみ掲載します。

パーティションの設定

Mint パーティション設定

「それ以外」を選択し、

Mint 空き領域

「空き領域」を選択し、「+」をクリック。

Mint ルートパーティション設定

サイズを設定、利用方法を「ext4」に、マウントポイントを「/」に設定。

Mint ブートローダーインストール先

「ブートローダーをインストールするディバイス」を、EFI Systemパーティションである、/dev/nvme0n1p1 に設定。

あとは、インストール作業をすすめ、完了したら再起動します。

Linux Mint GRUB

ブートマネージャーがLinux Mintのものに置き換わります。「Enter」で起動。

Linux Mintログイン

パスワードを入力

Linux Mint

Linux Mintが立ち上がりました。

スポンサーリンク

共通のデータ保管場所作成

SSDの余った領域を、共通のデータ保管場所にします。
今回は、Linux Mintの「ディスク」を使って設定しましたが、どのディストリビューションも基本は同じです。(アプリケーションは「ディスク」もしくは「GParted」などディストリビューションによって、用意されているものは異なります。)

ディスクアプリの起動

「ディスク」を起動します。

ディスクーSSDを選択

左のリストからSSDを選択

空き領域を初期化

「空き領域」を選択したあと、「+」をクリック

パーティションサイズ設定

「パーティションサイズ」を設定(ここでは空いている容量全部を割り当て)して、「次へ」

ボリュームの名称入力

任意のボリューム名を入力して、「作成」をクリック

フォーマット(パスワード)

パスワードを求められるので、入力すると、「空き領域」がフォーマットされ、使用できるようになります。

ディスクーマウント

ここで、右向き▲をクリックすると、マウントされます。

CommonDataマウント

作成したファイルをここに保管すれば、インストールしたどのディストリビューションからも利用できます。

スポンサーリンク

まとめ

今回、5つのディストリビューションをインストールしましたが、3つ目以降は、2つ目のやり方と基本同じです。
マルチブートにしておけば、いろいろなディストリビューションを長く試すことができ、自分にあったものを気長に選ぶことができます。
試してみてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました